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桜井 淳; 近藤 育朗; 中沢 正治*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(12), p.949 - 956, 1981/00
材料試験炉の中性子スペクトル評価実験において、しきい値が0.1MeVのしきい検出器Ag(n,n')Agを導入し、実用化実験を行なってきたが、本実験はこのしきい検出器の信頼性の実証実験である。 今回の実験を通していくつかの重要な点が明確にできた。すなわち、弥生炉標準場でAgを含む14種のしきい検出器を照射し、その実験的に決定した反応率と計算で決定した反応率の差は、すべての反応に対して10%以下であり、このことは今回導入したしきい検出器Ag(n,n')Agの信頼性を実証したことになる。また、Ag(n,n')Ag反応と同時にAg(n,2n)Ag反応やAg(n,p)d反応なども起こるが、これらの反応により生成された放射能は、Ag(n,n')で生成されたAgの放射能測定には影響しない。Agの半減期は44.3secであるが、半減期が短いことが決定的な欠点にはならず、0.1MeV以上の中性子スペクトルを測定する上で有用なしきい検出器となる
桜井 淳
原子力工業, 25(10), p.60 - 62, 1979/00
JMTRの中性子スペクトルはJMTRCを用いて20種のしきい反応を利用して測定されている。これまでに使用してきたしきい反応は、Eu(n,)Eu,Dy(n,)Dy,Au(n,)Au,Lu(n,)Lu,Eu(n,)2u,Cu(n,)Cu,Mn(n,)Mn,5n(n,n')In,Ag(n,n')Ag,In(n,)In,Rh(n,n')Rh,U(n,f)FP,Al(n,)Na,Mg(n,p)Na,Ni(n,p)Co,Fe(n,p)Mn,Fe(n,p)Mn,Ti(n,p)Sc,Ti(n,p)Sc,Ti(n,p)Scである。上記反応のうち、Ag(n,n')AgおよびRh(n,n')Rh反応により生成された放射能の絶対測定は、高純度Ge検出器を使用してX線を測定する方法で行われている。本稿においては、高純度Ge検出器によるX線測定、特にAg(n,n')AgおよびRh(n,n')RhのX線測定により絶対放射能を決定する方法を解説する。